【キングダム】六大将軍一覧まとめ|旧六将と新六大将軍のメンバー・史実と「6人目」の候補を徹底考察

原泰久氏が手掛ける古代中華戦国大河ロマンの最高峰『キングダム』。戦災孤児の下僕から「天下の大将軍」を目指す少年・信(李信)と、中華初の一統を志す若き秦王・嬴政(始皇帝)の歩みの中で、秦国の軍事力の象徴にして最強の武力を誇るのが「六大将軍(ろくだいしょうぐん / 六将)」です。

読者の間では「キングダム 六大将軍」はもちろん、「キングダム 6大将軍」や「6代将軍」といったキーワードでも熱心に検索・議論される本作屈指の重要テーマ。かつて戦神と呼ばれた昭王の時代に中華全土を震え上がらせた「旧六大将軍(白起・王騎・摎・司馬錯・王齕・胡傷)」、そして中華統一の悲願を達成すべく嬴政によって電撃復活した「新六大将軍(蒙武・騰・王翦・楊端和・桓騎)」は、いずれも単独で戦況を覆す怪物ばかりです。

旧六将と新六将のメンバーや強さ・特徴の違いは?」「空席のまま残された『6人目』の席には誰が座るのか?(信・王賁・蒙恬の可能性)」「桓騎の戦死により今後の六将はどうなる?」「史実(歴史書)における六大将軍の実在性や結末は?」といった疑問を抱いている方も多いはずです。

そこで本記事では、『キングダム』の旧六大将軍・新六大将軍の全メンバープロフィール、戦績、最期、空席の第6席の徹底考察、さらに史実(史記)における記録まで完全網羅で徹底解説します!

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目次

秦国「六大将軍制度」とは?昭王時代と政による復活

『キングダム』に登場する「六大将軍制度(六将制度)」とは、秦国が誇る最高位の軍事制度です。秦の歴代君主の中でも屈指の名君にして「戦神」と恐れられた第28代秦王・昭王(しょうおう / 昭襄王)によって創設されました。ファンの間では「秦国6大将軍」「昭王の六将」としても広く親しまれています。

⚔️ 六大将軍に与えられた唯一無二の特権:「戦争の自由」

通常の将軍は、敵国へ攻め込む際や作戦行動を起こすたびに王都・朝廷への奏上と許可(王命)を必要とします。しかし、六大将軍に任命された武将には「自らの判断と裁量で、いつでも・どの国に対しても自由に開戦し、軍を動かしてよい権利(戦争の自由)」が無条件で授けられます。遠く離れた戦場でも朝廷の許可を待たずに即座に臨機応変な進軍・侵攻が可能となり、中華全土を圧倒的スピードで侵略・平定していきました。

この「戦争の自由」は、一歩間違えれば大軍を率いる将軍が反乱を起こしかねない極めて危険な諸刃の剣です。しかし、昭王は六将たちと「王と将軍という主従関係を超えた絶対的な信頼と魂の絆」で結ばれていたため、裏切りの懸念は皆無であり、制度は完璧に機能しました。

なぜ六大将軍制度は一度途絶えたのか?

昭王の時代に中華七国を震撼させた六大将軍でしたが、昭王の崩御とともに制度は自然消滅の道を辿ります。

  • 白起の自害:邯鄲攻略を巡る昭王との意見対立により自刃を命じられる。
  • 摎の戦死:百個目の城を落とす直前、突如出現した龐煖によって討たれる。
  • 王騎の隠退:昭王亡き後、仕えるべき王を見出せず前線を退く。
  • 司馬錯・王齕・胡傷の病没・戦線離脱:時代の流れとともに次々と世を去る。

昭王の死後、孝文王・荘襄王と短期間で秦王が交代したこともあり、六将制度は長く「過去の伝説」として封印されることになりました。

第31代秦王・嬴政による「新六大将軍」の復活

長らく途絶えていた六大将軍制度を電撃復活させたのが、第31代秦王・嬴政(えいせい / 後の始皇帝)です。

趙の要衝・鄴(ぎょう)を攻略した秦国は、いよいよ本格的に「中華統一」という前人未到の大業に乗り出します。しかし、中華全土を統一するために嬴政に残された時間はわずか「15年」。この超短期間で六国すべてを平定するためには、中央の指示を待たずに同時多発的に他国を攻略できる圧倒的な機動力が不可欠でした。

コミックス61巻において、嬴政は咸陽の朝廷で「新六大将軍」の任命式を挙行。選ばれた将軍たちに「黄金の大鷲の翼」を授与し、伝説の六大将軍制度が復活しました。

【早見表】旧六大将軍 VS 新六大将軍 比較一覧表

区分 将軍名 異名・主な特徴 得意な戦術・戦闘スタイル 現在の状況 / 結末
旧六大将軍
(昭王時代)
白起(はくき) 軍神・殺神・旧六将筆頭 徹底した包囲殲滅戦・冷徹な軍略 昭王の命により自害(死亡)
王騎(おうき) 秦の怪鳥・天下の大将軍 規格外の武力・大局観・圧倒的統率 馬陽の戦いで戦死(信に矛を託す)
摎(きょう) 苛烈なる女将軍・昭王の実娘 苛烈な猛攻・電撃戦 馬陽で龐煖に急襲され戦死
司馬錯(しばさく) 巴蜀平定の万能戦略家 地理・兵站・大戦略を操る万能型 病没(史実では巴蜀併合の大功労者)
王齕(おうこつ) 旧六将最強の怪力剛将 大斧による正面突破・圧倒的怪力 病没(長平の戦い等で武功)
胡傷(こしょう) 知略の六将・昌平君の師 唯一の軍師出身・卓越した戦略眼 病没(閼与の戦いで趙奢と対決)
新六大将軍
(政の時代)
第1席:蒙武(もうぶ) 秦国最強の武・中華最強の証明 大槌での正面撃砕・圧倒的破壊力 現役(楚国国境の総責任者)
第2席:騰(とう) 王騎の遺志を継ぐ万能の副官 武力・知力・統率・経験の完全調和 現役(韓攻略戦の総司令官)
第3席:王翦(おうせん) 勝てる戦しかしない怪物知将 中華最高峰の軍略・心理戦・築城 現役(趙攻略の最高総大将)
第4席:楊端和(ようたんわ) 山界の死王・山の民の絶対指導者 神がかり的武勇・狂信的な統率力 現役(趙北部前線の要)
第5席:桓騎(かんき) 常勝無敗の残虐の天才・元野盗 奇策・心理戦・敵の心理の死角強襲 宜安・肥下の戦いで戦死
第6席:空席 若手将軍(信・王賁・蒙恬)の目標 次世代に競わせるための空席 空席(現在は実質2枠が空席)

【旧六大将軍】メンバー一覧と活躍・最期

かつて昭王と共に中華全土を駆け抜け、六国を震撼させた伝説の「旧六大将軍」。キャラクター一覧勢力相関図でも別格の存在感を誇る6人の名将たちの武功、強烈な個性、そして最期を詳しく解説します。

白起(最強の軍神・長平の戦い)

【武将プロフィール】 役職:旧六大将軍 筆頭 | 異名:軍神、殺神 | 主な戦歴:長平の戦い、韓・魏・楚攻略 | 最期:昭王による自決命令(自害)

白起(はくき)は、旧六大将軍の筆頭であり、中華全土から「軍神」「殺神」と恐れられた秦国史上最強の将軍です。キングダム強さランキングでも常にトップクラスの軍略家として評価されています。

白起の戦術の最大の特徴は、「一切の感情や油断を排した徹底的なリアリズムと完全包囲殲滅戦」です。敵の動きを冷徹に読み切り、逃げ場のない罠に誘い込んで軍勢ごと根こそぎ消滅させる戦いを得意としました。

白起の名を中華戦国史に刻んだ最大の戦いが「長平の戦い」です。趙の名将・廉頗が交代させられた隙を突き、趙軍45万を完全包囲。降伏した趙兵40万人を生き埋めにするという苛烈極まる決断を下し、趙国の国力を壊滅寸前まで削ぎ落としました。この長平の悲劇は、後の趙国民の秦に対する深い恨み(万極の怨嗟や李牧たちの怒り)の根源となっています。

その後、趙の王都・邯鄲攻めを巡って昭王や宰相・范雎との間に確執が生じ、出陣を拒否。最後は昭王から自刃を命じられ、自らの剣で命を絶ちました。

王騎(怪鳥・昭王の腹心)

【武将プロフィール】 役職:旧六大将軍 | 異名:秦の怪鳥、天下の大将軍 | 主な戦歴:昭王時代の全戦線、馬陽の戦い | 最期:馬陽にて李牧の策と龐煖の一騎打ちで戦死

王騎(おうき)は、「秦の怪鳥」の異名を持ち、作中で最も多くの読者と武将たちに愛された伝説の大将軍です。公式人気投票ランキングでも圧倒的な人気を誇ります。

「ンフフフ」という独特の笑い声とオネエ口調がトレードマークですが、その実力はまさに規格外。巨躯から繰り出される大矛の一撃は大地を割り、広大な戦場全体を俯瞰する「鳥の目(大局観)」と、兵士の士気を極限まで引き上げる統率力を兼ね備えていました。昭王とは「我が魂の友」と呼び合うほどの絶対的な信頼で結ばれていました。

昭王の死後は前線を退いていましたが、第31代秦王・嬴政の覚悟に昭王の面影を見出し、趙軍が侵攻した「馬陽の戦い」で秦軍総大将として電撃復帰を果たします。

しかし、趙の新三大天・李牧(りぼく)の張り巡らせた情報封鎖と伏兵策により退路を断たれ、「武神」龐煖(ほうけん)との死闘に突入。激闘の最中、趙の伏兵・魏加の放った矢が背中に刺さり、龐煖の矛に胸を貫かれて致命傷を負います。

死の間際、王騎は自らの愛矛を若き信に託し、全軍の指揮を副官の騰に託して堂々たる笑みを浮かべながら馬上にて息を引き取りました。その雄姿は、信が「天下の大将軍」を目指す最大の道標となっています。

摎(昭王の娘・悲劇の将軍)

【武将プロフィール】 役職:旧六大将軍 | 異名:苛烈なる戦乙女 | 主な戦歴:韓・魏・趙攻略 | 最期:百個目の城(馬陽)攻略中に龐煖に討たれ戦死

摎(きょう)は、旧六大将軍の中で唯一の女性将軍であり、昭王の実の娘という重大な秘密を抱えた薄幸の天才武将です。

母親の身分が低く宮廷内の権力争いに巻き込まれるのを防ぐため、素性を隠して王騎の屋敷に預けられ、王騎の召使いとして育ちました。幼い頃、摎は王騎に対して「城を百個落としたら、私をお嫁にしてください」という約束を交わします。

仮面で素顔を隠して戦場に出陣した摎は、王騎も驚くほどの苛烈な突撃力と用兵の才を発揮。瞬く間に無数の城を落とし、昭王から六大将軍の最後の一人に任命されました。

そして運命の「百個目の城」となった馬陽の戦い。城の陥落を目前にした夜、天の采配を求めて現れた「武神」龐煖の夜襲を受け、一騎打ちの末に討ち死にを遂げました。愛する摎を目の前で殺された王騎は激怒し、龐煖を一刀両断にして顔面に深手を負わせましたが、この悲劇が王騎の生涯消えない悲痛な傷となりました。

司馬錯、王齕、胡傷(旧六将を支えた名将たち)

🏛️ 司馬錯・王齕・胡傷の功績と特徴

  • 司馬錯(しばさく):旧六将きっての万能戦略家。複雑な地形や兵站線を巧みに操る知謀派で、秦の南方にある肥沃な「巴蜀(蜀・巴)」を平定。秦国を中華最強の穀倉地帯へと育て上げた最大の功労者です。
  • 王齕(おうこつ):旧六将随一の怪力無双を誇る巨漢将軍。巨大な大斧を振るい、敵陣を力任せに粉砕する剛直な戦いを得意としました。長平の戦い前半戦では廉頗と激突。楚の女傑・媧燐からも「旧六将で一番デカくて力自慢だった」と回想されています。
  • 胡傷(こしょう):旧六将の中で唯一の「軍師出身」の大将軍。自ら武力を振るうのではなく、卓越した戦略・軍略を編み出して他国を圧倒しました。現秦国軍総司令・昌平君の師匠にあたる大軍略家です。

この3名も白起や王騎に引けを取らない大功を挙げ、昭王時代の秦国の版図を爆発的に広げました。


【新六大将軍】第1席〜第5席のメンバー一覧と特徴

鄴攻略後の単行本61巻にて、秦王・嬴政によって任命された「新六大将軍」。中華統一の重責を担う第1席から第5席までの最強メンバー5人の特徴と現在の戦況を徹底解説します。

第1席:蒙武(秦国最強の武)

【新六将 第1席】 武力:100 | 統率力:93 | 知力:86 | 得物:巨大大槌(メイス) | 撃破実績:汗明(楚国総大将)

新六大将軍の筆頭・第1席に任命されたのは、「秦国最強の武」を体現する巨漢猛将・蒙武(もうぶ)です。

「軍師の策など不要、圧倒的な武の力ですべてをねじ伏せる」という剛毅な信条を持ち、自らが先頭に立って敵陣を突破します。合従軍編では、中華最強と謳われた楚の巨人・汗明(かんめい)と壮絶な一騎打ちを繰り広げ、腕を折られながらも大槌で頭部を粉砕して撃破。秦国を滅亡の危機から救いました。

什虎の戦いでは魏の呉鳳明と同盟を結び、楚の怪物・満羽と激突。現在は中華最大の軍事大国である「楚国」の前線に陣取り、楚の侵攻を一身に食い止める秦国の絶対的防壁として君臨しています。

第2席:騰(王騎の遺志を継ぐ副官)

【新六将 第2席】 武力:96 | 統率力:98 | 知力:94 | 得意技:円を描く高速剣技(ファルファル) | 撃破実績:臨武君、乱美迫足止め

第2席に任命されたのは、王騎軍の筆頭副官として長年王騎を支え続けた騰(とう)です。

王騎をして「私の副官を務めてきた男、実力は私と何ら遜色ない」と言わしめた万能の達人。「ファルファル」という独特の擬音とともに繰り出される螺旋の剣技は敵を一瞬で薙ぎ払い、合従軍編では楚の猛将・臨武君を一騎打ちで圧倒・討ち取りました。

著雍の戦いでは信や王賁の若き才能を巧みに引き出して魏火龍を撃破するなど、大将軍としての器と柔軟性を誇ります。新章(韓攻略戦)では、秦国の中華統一第1号となる「韓滅亡」の総司令官に任命され、韓の王都・新鄭攻略に向けて全軍を率いています。

第3席:王翦(勝てる戦しかしない怪物)

【新六将 第3席】 武力:93 | 統率力:95 | 知力:99 | 特徴:絶対に勝てる戦しかしない、自ら王になりたい野心

第3席は、中華随一の軍略の怪物であり王賁の父親でもある王翦(おうせん)です。

絶対に勝てる戦以外は決して戦わない」という徹底した合理主義を貫き、戦場に即座に巨大山城を築く築城術や、敵の心理を読み切る謀略において李牧と肩を並べる知謀の天才です。「自らが王になりたいという危険な野心を持っている」と昭王時代から危険視されていましたが、その軍才は中華統一に不可欠として六将に抜擢されました。

合従軍編での函谷関裏門死守、そして鄴攻略戦(朱海平原の戦い)で見せた「イナゴ作戦(難民を鄴へ押し込み食糧を枯渇させる)」と「斉王からの兵糧買付」は、中華全土を震撼させました。

趙北部での「番吾の戦い」では、李牧と趙の隠し玉・司馬尚(青歌軍)の猛攻を受けて側近(田里弥・糸凌ら)を失う大打撃を被りましたが、冷徹に体勢を立て直し、趙国滅亡に向けた最終戦略を練っています。

第4席:楊端和(死王・山の民統率)

【新六将 第4席】 武力:95 | 統率力:100 | 知力:96 | 異名:山界の死王 | 特徴:死をも恐れぬ山の民を率いる美しき女王

第4席に選ばれたのは、西方の広大な山界を統一した「山界の死王」こと楊端和(ようたんわ)です。

秦国の生え抜き武将ではなく異民族の王ですが、嬴政との「世界を広げる」という強固な盟約に基づき、秦国の絶対的同盟軍として六将に名を連ねました。自ら双剣を振るって敵陣を血祭りに上げる圧倒的な個人の武勇と、死を恐れず突撃する山の民の戦士たちを統率するカリスマ性は作中トップクラスです。

成蟜の反乱鎮圧、合従軍編での蕞(さい)救援、鄴攻略戦での橑陽の戦い(犬戎王ロゾ撃破・犬戎族の従属)など、秦国が滅亡寸前に追い込まれるたびに奇跡の大逆転をもたらし続けています。

第5席:桓騎(常勝無敗の残虐の天才)

【新六将 第5席】 武力:93 | 統率力:94 | 知力:94 | 異名:元野盗の首領、首斬り桓騎 | 最期:宜安・肥下の戦いで李牧軍に討たれ戦死

第5席は、元野盗の首領という異色の経歴を持ち、常勝無敗を誇った天才・桓騎(かんき)です。

正統派の兵法を一切無視し、敵将の心理の隙、恐怖心、プライドを逆手に取る奇策・心理戦を得意としました。山陽の戦いでの白亀西撃破、合従軍編での井闌車焼き討ちと韓軍総大将・成恢急襲、黒羊丘での慶舎撃破、そして平陽・武城の戦いにおける扈輒10万軍の首斬り殲滅など、数々の伝説的武功を打ち立てました。

しかし、趙北部攻略「宜安の戦い・肥下の戦い」において、李牧が仕掛けた半年がかりの完璧な包囲網と圧倒的兵力差の前に追い詰められます。桓騎は絶望的な状況から李牧本陣への乾坤一擲の夜襲奇襲を敢行。李牧の喉元に刃を突き立てる寸前まで肉薄しましたが、奮戦の末に戦死を遂げました。新六大将軍の中で最初の脱落者となりましたが、その生き様は読者に強烈な衝撃と感動を残しました。


【考察】空席の「新六大将軍6人目」は誰になる?信・王賁・蒙恬の可能性

新六大将軍の任命式において、最も読者の議論を呼んだのが「第6席が空席のまま残されたこと」です。さらに、第5席の桓騎が戦死したことにより、現在の秦国は「実質2枠の空席」を抱えています。

なぜ嬴政は最初から6人目を任命しなかったのか?そして、空席の第6席に座る可能性が最も高い武将は誰なのかを徹底考察します。

💡 嬴政が「第6席」をあえて空席にした理由

嬴政の狙いは明白です。すでに将軍へ昇格していた次世代の若手3人(李信・王賁・蒙恬)に対し、「お前たちの中から誰が最初に六将の席を奪い取るか競い合え」という強烈な発破と目標を提示するためでした。完成されたベテランだけを揃えるのではなく、中華統一の過酷な戦いの中で若手の急成長を促すための布石だったのです。

候補①:李信(飛信隊)|本命中の本命・王騎の矛を継ぐ男

空席の第6席の最有力候補筆頭は、言わずと知れた本作の主人公・李信(りしん / 信)です。

  • 圧倒的な武勇と撃破実績:趙の「武神」龐煖を討ち取ったのを筆頭に、輪虎、万極、慶舎、岳嬰、趙峩龍、岳白公など、敵軍の総大将・猛将を次々と一騎打ちで撃破。
  • 本能型の極致:麃公から盾を、王騎から矛を託され、直感で戦場の火種を見抜く本能型武将として覚醒。
  • 兵士を奮い立たせる士気統率:下僕出身だからこそ兵士の痛みがわかり、飛信隊の結束力と士気は中華最強。

課題としては、大軍を動かす戦略・兵站の管理を軍師・河了貂に依存している点がありますが、将軍としての総合力はすでに六将クラスに達しています。

候補②:王賁(玉鳳隊)|名門の血統と完全無欠の軍略・槍術

信と並ぶ最有力候補が、王翦の嫡男・王賁(おうほん)です。

  • 神業の槍術:一撃必殺の「龍指」や無数の突きを繰り出す「龍巣」など、中華最高峰の槍の腕前。魏火龍・紫伯を一騎打ちで討伐。
  • 卓越した戦略眼:著雍の戦いでは、騰や昌平君すら思いつかなかった「三軍同時攻撃作戦」を自ら立案し、魏軍撃破の立役者となった。
  • 王一族の正統後継者:名門の誇りと厳しい修練に裏打ちされた統率力。

父・王翦との複雑な確執や、過酷な激戦で重傷を負いやすい自己犠牲的な面がありますが、文武両道の大将軍として六将に最もふさわしい器の一人です。

候補③:蒙恬(楽華隊)|昌平君も認める中華最高峰の知略

第1席・蒙武の長男であり、秦国屈指の天才軍師肌の将軍・蒙恬(もうてん)です。

  • 軍師級の大局観:秦国軍総司令・昌平君の軍師学校を首席で卒業。戦況を一目で見抜き、最適な陣形と策を瞬時に構築。
  • 危機回避・戦線維持能力:朱海平原の戦いにおいて、左翼の麻鉱が李牧に討たれ壊滅寸前となった際、即座に臨時指揮を執って崩壊を阻止。
  • 柔軟な人望とカリスマ:飄々とした性格ながら誰からも慕われ、味方部隊の能力を最大限に引き出す。

信や王賁のような圧倒的単独突破力(武力)にはやや劣るものの、「負けない戦」を作る大局観はすでに六将級です。

その他のダークホース候補(羌瘣・壁・昌平君)

  • 羌瘣(きょうかい):飛信隊の副長から自らも将軍へ昇格。「巫舞」による武力は作中最強クラスであり、戦術眼も極めて高い。信と共に六将に並び立つ可能性を秘める。
  • 壁(へき):秦国の堅実な中核将軍。奇策はないものの、基本に忠実な用兵と不屈の粘り強さで数々の激戦を生き抜く。
  • 昌平君(しょうへいくん):現在は軍総司令・右丞相として咸陽に鎮座しているが、かつて蒙武以上の武勇を誇った伝説の武将。非常時には自ら親征して六将の座に就く可能性も。

【徹底比較】新六大将軍「6人目」候補の能力・実績一覧

候補武将 公式 武力/知力/統率 主な撃破実績・武功 六将への強み 懸念点・課題
李信(飛信隊) 93+α / 76 / 88 龐煖、輪虎、万極、慶舎、趙峩龍、岳白公 本能型の覚醒、一騎打ち無類の強さ、兵の士気MAX 軍略・兵站を河了貂に依存
王賁(玉鳳隊) 94 / 90 / 89 紫伯(魏火龍)、著雍攻略策の立案 槍術の極致、卓越した戦略眼、名門の統率力 自己犠牲的な進軍による負傷の多さ
蒙恬(楽華隊) 89 / 92 / 88 朱海平原左翼の崩壊阻止、合従軍での防衛 昌平君級の大局観、柔軟な用兵、戦線維持力 敵本陣を単独でこじ開ける武力の爆発力
羌瘣(飛信隊) 96+α / 89 / 84 幽連、劉冬、犬戎長老 神業の巫舞(武力最強クラス)、高度な戦術眼 寿命の削れ、単独大軍の指揮経験

史実における六大将軍の実在性・最期

『キングダム』をより深く楽しむ上で気になるのが、「六大将軍制度やメンバーは史実(歴史)通りなのか?」という点です。司馬遷の『史記』をはじめとする中国の歴史書をもとに、史実の真実を紐解きます。

史実における「六大将軍制度」の実態

結論から言うと、「六大将軍制度」という特定の公的役職・名称自体は、原泰久先生による『キングダム』のオリジナル設定です。

しかし、制度自体は創作であるものの、登場する旧六将(白起・王騎・司馬錯・王齕・摎・胡傷)および新六将(蒙武・騰・王翦・楊端和・桓騎)は全員、史実に実在した実在の超名将たちです。

旧六大将軍の史実における記録と最期

  • 白起:秦の「武安君」。生涯で70以上の城を落とし一度も敗れなかったと伝わる中華史上最強の名将。長平の戦いで趙軍45万人を穴埋めにした記録も史実通り。その後、昭襄王と対立して自刃を命じられ自決した。
  • 王騎(王齮):史実では「王齮(おうき)」として記録。昭襄王・荘襄王・始皇帝の3代に仕えた名将。キングダムでは王齕と王齮が別人(王齕と王騎)として描かれている。
  • 司馬錯:名宰相・張儀と共に秦の南にある「巴蜀(四川省周辺)」を攻略・併合。秦国の領土を大幅に広げ、中華統一の強大な食糧・経済基盤を築いた。
  • 王齕:長平の戦い前半戦で趙軍を圧倒し、邯鄲包囲戦などで活躍した歴戦の猛将。
  • :史実では「西周・東周」という周王朝を滅ぼし、九鼎(中華の象徴)を秦に持ち帰った大功労者。史実では男性武将として伝わるが、キングダムでは「昭王の愛娘」というドラマチックな女性武将として描かれた。
  • 胡傷:閼与(あつよ)の戦いで趙の名将・趙奢(ちょうしゃ)と激突し、敗れた記録が残されている。

新六大将軍の史実における結末と中華統一

新六将のメンバーたちは、史実において六国(韓・趙・魏・楚・燕・斉)を次々と滅亡させて中華統一を達成する中心人物となります。

武将名 史実における主な武功・滅亡させた国 史実での結末・その後
騰(内史騰) 紀元前230年:韓(かん)を滅亡させる 韓を滅ぼして秦の「潁川郡」を設置。初代太守として行政を担当し天寿を全う。
王翦(おうせん) 紀元前228年:趙(邯鄲)を滅亡
紀元前223年:楚(そ)を滅亡
紀元前222年:燕(えん)を滅亡
中華統一の最大功労者。王に猜疑心を持たれないよう褒美(田畑)を要求し続け、粛清を免れて平穏に引退。
蒙武(もうぶ) 紀元前223年:楚を王翦と共に滅亡させる 楚の猛将・項燕(こうえん)を討ち取り楚を平定。蒙一族の繁栄を築く。
楊端和(ようたんわ) 紀元前228年:趙(邯鄲)攻略に参加 王翦と共に趙を攻め落とす。史実では男性の将軍として記録されている。
桓騎(かんき) 紀元前233年:宜安の戦いで李牧に敗北 史実では李牧に敗れて燕へ亡命した説(樊於期と同一人物説)や討死した説がある。

若手三将(信・王賁・蒙恬)の史実における天下の大武功

信・王賁・蒙恬の3人も、史実において中華統一の最終局面で凄まじい大活躍を見せます。

  • 王賁:紀元前225年に魏の王都・大梁を「水攻め」にして魏を滅亡。さらに紀元前222年に燕・代を滅亡させ、紀元前221年には斉へ電撃侵攻して斉を滅亡させ、中華統一を完遂した超大功労者。
  • 蒙恬:紀元前221年の斉攻略で武功を挙げ、中華統一後は30万の軍を率いて北方の遊牧民族「匈奴」を撃退。世界遺産「万里の長城」の建設総責任者となる。
  • 李信:紀元前222年の燕攻略、紀元前221年の斉攻略で王賁・蒙恬と共に主力軍を率いて活躍。秦国屈指の大将軍として名を残す。

史実を見ても、信・王賁・蒙恬の3人がいずれ六大将軍の席に座ることはほぼ確実と言えます。


まとめ&関連記事(相関図、強さランキング)

今回は、『キングダム』に登場する旧六大将軍・新六大将軍の全メンバー一覧、特徴、最期、空席の第6席の考察、史実の結末について徹底解説しました。

📌 本記事の重要ポイントまとめ

  • 六大将軍制度:昭王が創設した軍事制度で、「戦争の自由」という超法規的特権を持つ。
  • 旧六大将軍:白起(筆頭・軍神)、王騎(怪鳥)、摎(昭王の実娘)、司馬錯(巴蜀平定)、王齕(怪力剛将)、胡傷(知略軍師)。
  • 新六大将軍:蒙武(第1席)、騰(第2席)、王翦(第3席)、楊端和(第4席)、桓騎(第5席・戦死)、第6席(空席)。
  • 空席の6人目考察:本命は李信・王賁・蒙恬の若手三将。桓騎の戦死により現在は実質2枠の空席。
  • 史実の実態:制度自体はキングダムの創作だが、武将たちは全員実在の名将。史実でも王翦・騰・蒙武・王賁・蒙恬・信が六国を滅ぼし中華統一を達成した。

韓攻略戦から始まる中華統一の怒涛の展開の中で、残された空席を誰が奪い取るのか、そして六将たちがどのような武功を刻んでいくのか、今後の連載からも目が離せません!

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